当院ではテーマやメッセージのある絵本を用意したいと思っています。
先日も絵本コーナーで一人ずっと吟味していました。

栄えある第一弾でご紹介するのは「おむかえ　まだかな」（もとしたいづみ著　おかだちあきイラスト）です。

保育園でお迎えを待つこどもの気持ちや迎えに行く保護者の気持ちがあたたかく描かれています。

この本で読んで自分の過去を思い出しました。
妻が息子を妊娠したのをきっかけに当時2歳だった長女を保育園に預けることにしました。
病院の保育園だったので職場とは目と鼻の先のはずでしたが、
預ける初日に園内で一人、ポツンと立ちすくみながら出入口からいなくなる私を見つめる長女に後ろ髪をひかれる思いをしました。私の方も数時間預けるだけなのに永遠に会えなくなるようなそんな不安を覚えました。
最初は私がいなくなって泣いていたようですが、その後は先生たちと元気に遊んでいたそうです。
お迎えに行って長女と手をつなぐことが何より幸せな時間でしたね。柔らかく、温かい手を思い出します。

最近は共働きも当たりまえになりました。
お父さん、お母さんも預けているこどものことを想ったり、心配したり、様々な感情を持ちながら仕事をしていますよね。こどもたちは自由な発想で、夢のある前向きな気持ちで皆さんを待っているのでしょうか。

そんな気持ちを丁寧にあたたかく描いた絵本です。