当院ではテーマやメッセージのある本を選んでいます。
今回は「てぶくろをかいに」(新美南吉作、いもとようこ絵)です。
天真爛漫な子ぎつねはまさにこどもの象徴ですね。そして子を心配し、物事を悲観的にとらえる母ぎつねは保護者の象徴だと思います。
優しく、温かみのある冬景色がとても印象的です。
こどもが親とは別の人格であること、やがては自立していく存在であることを教えてくれているように感じます。
生まれたときには赤ちゃんだったこどもも、3歳くらいで自我が出てきて、小学校に入ると少しずつ自立していきますよね。嬉しくもあり、ちょっと悲しくもある親子の様子が非常に良く描写されていますね。