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【小児科医が解説】手足口病が大流行しています。ご家庭でのケアと受診の目安

こんにちは。西府すこやかこどもクリニックです。

7月半ばを過ぎ、いよいよ本格的な夏を迎えようとしています。 現在、地域のこどもたちの間で「手足口病」が非常に大きく流行しており、当院を受診される方も急増しています。

手足口病は夏風邪の一種ですが、口の中の痛みが原因で水分や食事が摂れなくなり、脱水症を引き起こして入院が必要になってしまうケースも少なくありません。

今回は、手足口病の医学的な特徴とご家庭で実践していただきたいケア、そして注意すべき受診の目安について誠実にお伝えします。

1. 手足口病の主な症状と原因(院長解説)

手足口病はおもに10歳以下のこどもが罹患し、夏季に流行するウイルス性の感染症です。
原因はエンテロウイルス(特にコクサッキーウイルス)で、便や体液を介して感染が広がります。

多くは軽症で、2週間以内に大半が治癒しますが、以下のような特徴的な症状が見られます。

・主な症状 のどの痛み、食欲低下、発熱。 手のひら(手掌)、足の裏(足底)、口腔内に発疹が出ます。
※肘や膝、臀部(おしり)に出ることもあります。

・知っておきたい経過のポイント 感染から1ヶ月ほど経過した頃に、手足の爪が一時的に剥がれることがあります。
初めて見ると驚かれるかもしれませんが、ウイルスの影響によるもので、多くは自然に新しい爪が生えてきますのでご安心ください。

2. 特別な治療薬はないからこそ、大切な「ご家庭でのケア」

手足口病には特効薬(抗ウイルス薬)がありません。
そのため、発熱や口腔内の痛みを減らすために解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)を当院で処方することがあります。

基本はご家庭での対症療法(痛みを和らげ、脱水を防ぐこと)が治療の核心となります。

【食事と水分補給の工夫】
・食事は無理して固形のものは摂取せず、柔らかいものや水分を中心に摂取しましょう。
・味の濃いものや酸味のあるもの、刺激物は口の中の傷にしみるため避けましょう。
・うがいや口をすすぐことができる年齢であれば、こまめに行うと痛みが和らぐことがあります。

【水分補給のアプローチ】
・避けるべきもの:オレンジジュースなどの柑橘系飲料、スポーツドリンク、塩分の強いスープなどは、口の中の傷に強くしみるため絶対に避けてください。
・おすすめのもの:冷たい麦茶や水、牛乳、幼児用のイオン飲料などが適しています。
・飲ませ方のコツ:ストローが当たると痛む場合は、スプーンや器から少しずつ、のどを潤すように頻回に与えてみてください。

【食事のアプローチ】
熱いものや固いものは噛むときに痛みます。
ゼリー、プリン、アイスクリーム、冷ましたおかゆ、豆腐、ヨーグルトなど、「噛まずに飲み込めるもの」「冷たくてノド越しが良いもの」を選んであげてください。
栄養バランスは一時的に二の次で構いません。水分とエネルギーが補給できるものを優先しましょう。

【家庭内での感染拡大を防ぐために】
・原因ウイルスは便の中に長期間排出されます。特におむつを替えた後は、徹底した手洗いをしてください。
・食器の共有は避け、使用後はよく洗ってください。
・こどもの皮膚は清潔に保ちましょう。
・体調がよくなるまでは、無理な外出を控えてください。

3. 【重要】小児科を受診すべきタイミング

多くの場合は自然に軽快しますが、稀に髄膜炎や脳炎といった重篤な合併症を引き起こすことがあります。以下の症状が見られた場合は、速やかに当院、または夜間救急医療機関を受診してください。

・食事や水分が全く摂れず、おしっこがまるまる1日以上出ていない
・高熱が出ている、または38℃以上の熱が3日以上続いている
・ぐったりして活気がない、呼びかけに対する反応が鈍い
・何度も繰り返し吐いてしまう、うわごとを言う

最後に

手足口病は、こどもたち自身にとっても痛みを伴う辛い疾患ですが、看病する保護者の皆様にとっても、「何も食べてくれない」という大きな不安やストレスが伴うものです。

私たちは、単にお薬を処方するだけでなく、ご家庭でのケアの工夫や、保護者の皆様の不安にも誠意をもって寄り添いたいと考えております。

「水分が摂れているか心配」「いつもと様子が違う」と感じたときは、どうぞ我慢をなさらず、いつでも西府すこやかこどもクリニックにご相談ください。
こどもたちがこの流行期を乗り越え、元気に夏を過ごせるよう、スタッフ一同全力でサポートいたします。

西府すこやかこどもクリニック 院長・スタッフ一同

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